「なんとなく不調」は体からのサイン
朝からだるく、疲れが取れない。気分が落ち込みやすい。
そんな小さな不調が続いていませんか?
「年齢のせい」「仕事が忙しいから」と見過ごしているかもしれませんが、それは体が静かに発しているサインかもしれません。
現代は健康情報であふれています。
「これが体に良い」「これをやめると元気になる」といった話題が日々飛び交っています。
でも、そのすべてが自分に合うとは限りません。
大切なのは、自分の体に合う情報を見極めて取り入れる力。
情報に流されるのではなく、取捨選択しながら「今の自分」に合った判断ができるようになることです。
数値だけでなく、自分の感覚に耳をすます
健康診断で「異常なし」と言われても、体のだるさや気分の波が続くことがあります。
こうした不調は、まだ病気とは言えないけれど、明らかに不調を感じている「未病(みびょう)」の状態であることも。
私たちはつい、体の状態を数値や結果だけで判断しがちです。
でも、体の調子は数値では表せないことも多いのです。
「疲れが抜けない」「イライラしやすい」といった小さな変化こそ、見逃さずにいたいところです。
まずは、自分の体の声に敏感になること。
それが、健康とじっくりつき合うためのスタートになります。
心と体は切り離せない
体の不調は心に影響を与え、逆もまた同じです。
ストレスがたまると胃が痛くなったり、肌が荒れたり、眠れなくなったりする経験は多くの人にあるはずです。
最近では「腸と心がつながっている」とも言われるように、腸内環境がメンタルや免疫、ホルモンバランスにまで影響を与えることがわかってきました。
肌の状態も、内側の乱れを映す鏡のようなものです。
健康を維持するには、単に運動をする、食事に気をつけるだけでなく、心の状態と向き合うことも含めた“全体を見る視点”が必要です。
基本は「生活の質を整えること」
どんな健康法よりも大切なのは、日々の生活習慣です。
特に「栄養・運動・睡眠」の3つがしっかりしていれば、体も自然と整っていきます。
食事は、カロリーだけでなく「質」や「バランス」が大切。
加工食品や甘いものに偏りがちな食生活を、少しずつでも見直すことから始めましょう。
運動は、激しいトレーニングでなくても構いません。
散歩やストレッチなど、日常の中で体を動かす時間を少し増やすだけでも、疲れにくくなり、気持ちも安定しやすくなります。
そして睡眠は、心と体を修復するための大事な時間です。
寝る直前までスマホを見るのをやめる、部屋を暗く静かに保つなど、少しの工夫で睡眠の質は大きく変わります。
体の中でエネルギーをつくる「ミトコンドリア」という細胞のパーツも、こうした生活習慣の影響を強く受けます。
しっかり働けば、体の中からエネルギーが湧いてくる。
そんな“体の土台づくり”を意識してみましょう。
自分の体と新しくつき合っていく
健康は、誰かから与えられるものではありません。
病気になったときだけ考えるのではなく、日々の暮らしの中で「どうやって自分の体とつき合うか」が本当の意味での健康づくりになります。
西洋医学が病気の特定と治療を得意とする一方で、東洋医学には体質やバランスを整えるという考え方があります。
その両方の知恵をうまく取り入れ、自分に合った方法を見つけていくことが大切です。
そして今日からでもできる、小さな行動があります。
たとえば、今夜寝る前にスマホを置いて、照明を少し落としてみる。
そんな簡単なことからでも、体は確実に変わり始めます。
自分の中にある「回復する力」「整える力」を信じてみましょう。
それは誰かに任せるものではなく、自分の暮らしの中で、少しずつ育てていくものです。
あなたの「新しい健康とのつき合い方」は、今この瞬間から始めることができます。