今さら聞けない「タンパク質」の本当の役割

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「なんとなく不調」、それは体からのサインかもしれません

朝、鏡に映る顔がどこか疲れて見える。体が重く、気分も晴れない。
「前はもっと元気だったのに」「年齢のせいかな」──
そう思って、不調を見て見ぬふりしていませんか?

今の時代、健康に関する情報は無数にあります。
「これを食べれば痩せる」「この運動で若返る」といった声に従っても、一時的な変化で終わってしまうことも少なくありません。
そして気がつけば、「何が正しいのか分からない」と戸惑いながら、また元の生活に戻ってしまうことも。

そんな「なんとなく不調」を抱えている人に共通して不足している可能性があるのが、私たちの体の基本をつくる「タンパク質」です。

タンパク質は、体と心をつくる栄養素

タンパク質というと、筋肉の材料というイメージを持つ方も多いかもしれません。
でも実はそれだけではありません。髪、肌、爪、内臓、骨、さらにはホルモンや酵素、免疫物質まで、私たちの体を形づくり、働かせるものの多くがタンパク質によってできています。

さらに、気分の安定に関わるセロトニンやGABAといった神経伝達物質も、原料はタンパク質。
これらが不足すれば、イライラしたり、眠れなかったり、なんとなく気分が沈んだりすることがあります。

つまり、タンパク質は体の見た目や筋肉だけでなく、心の状態やエネルギー、生きる力そのものを支える栄養素なのです。

タンパク質が不足すると、どんなことが起きる?

「疲れが取れにくい」「肌がカサつく」「髪がパサつく」「眠れない」「やる気が出ない」──
こうした体や心の変化は、加齢やストレスだけでなく、タンパク質不足が背景にあることも。

また、タンパク質はビタミンB群や鉄、マグネシウムなどの栄養素と協力し合って働いています。
どれか一つが欠けると、他の栄養素もうまく働かなくなり、不調が連鎖する可能性もあるのです。

これらは、いわゆる「未病」──病気と診断されるほどではないけれど、健康とも言えない状態かもしれません。
健康診断の結果が「異常なし」でも、体が出しているサインを見逃してはいけません。

どれくらい、どう摂ればいいの?

目安として、体重1kgあたり1gのタンパク質が基本と言われます。
体重60kgの人なら、1日60gが目安。運動する人や高齢の方は、これより多めに必要になることもあります。

重要なのは、「質」と「バランス」です。
卵、魚、肉、大豆製品、乳製品など、さまざまな食品に含まれるタンパク質には、それぞれ違ったアミノ酸が含まれています。
いろいろな食品を組み合わせて摂ることで、体に必要なアミノ酸をバランスよく補うことができます。

また、消化吸収のためには腸内環境も大切。いくら栄養を摂っても、うまく吸収できなければ意味がありません。
腸を整えることも、栄養の効果を引き出す大事なポイントです。

朝食に卵を足すことから始めよう

健康を本気で考えるなら、健康診断の数値だけでなく、自分の体の声に耳を傾けることが欠かせません。

例えば、朝食に卵を加えてみる。
おやつにヨーグルトや豆腐を取り入れてみる。
それだけでも、体は少しずつ応えてくれます。

疲れやすさ、気分の落ち込み、肌や髪の不調。それは「加齢」ではなく、「タンパク質不足」が原因かもしれません。
自分の体と心を守るために、まずは毎日の食事から、少しだけ意識を変えてみませんか?

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