災害は、ある日突然やってくる
ある日突然、大きな地震が起きたとしたら。家族と買い物中、公園で子どもと遊んでいる時、自宅で一人の時──
私たちはいつ、どこで災害に遭遇するかわかりません。
だからこそ、日ごろからの備えが欠かせません。
とはいえ、「防災」と聞くと少し堅苦しいイメージがあるかもしれません。
訓練や備蓄といった特別な準備を思い浮かべる人も多いでしょう。
でも実は、私たちが楽しんでいる趣味の中にも、災害時に役立つものがあるのです。
それが「ハイキング」です。
ハイキングで身につく“災害対応力”
ハイキングは、ただ自然の中を歩くだけではありません。
天気の変化に備えたり、地図を読みながらルートを判断したり、体力を使いながら道具を工夫して運んだりと、実は災害時に役立つ力がたくさん詰まっています。
- 長時間歩ける体力
交通機関が使えない時、徒歩で避難するには持久力が必要です。 - 状況判断力と冷静さ
突然の天候悪化やルート変更など、想定外の事態に対応する力が養われます。 - 自助の意識
ハイキングでは「自分の身は自分で守る」が基本。災害時にもこの考え方が命を守ります。
命を守る装備:ハイキングシューズの力
災害時、足元の安全は見過ごせないポイントです。
地震の後には瓦礫やガラス片が散乱し、普段の靴では怪我をしてしまうことも。
ここで活躍するのがハイキングシューズです。
丈夫な素材で作られ、滑りにくく、足首もサポートしてくれるため、不整地でも安全に歩くことができます。
さらに防水性が高いものなら、悪天候下でも足を守れます。
大切なのは、普段から履き慣らしておくこと。
新しい靴をいきなり災害時に使うと、靴擦れで動けなくなるリスクもあるので、日常のウォーキングなどで試しておくと安心です。
その他の装備も防災に応用できる
ハイキングやキャンプの装備は、防災グッズとしても優秀です。
- バックパックは避難荷物の持ち運びに最適。体にフィットし、長距離でも負担が少なく済みます。
- 寝袋やマットがあれば、避難所や車中でも体力を温存しながら休めます。
- ヘッドライトは両手を空けた状態で暗闇を照らせるので、安全性が格段に上がります。
- 携帯浄水器やモバイルバッテリーも、ライフラインが止まった時に重宝します。
日常の道具が、非常時の“命綱”になる可能性を持っているのです。
防災知識と組み合わせて、備えを万全に
体力や装備があっても、知識がなければ活かしきれません。
- 地域のハザードマップを確認して、危険エリアや避難所を把握しておく
- 地震・津波・火災のときに取るべき行動を理解しておく
- 応急手当(止血、骨折対応、心肺蘇生)の基本を身につけておく
これらの情報を頭に入れておくだけでも、災害時に冷静に動ける力になります。
アウトドアを楽しみながら「継続的に備える」
防災は一度準備すれば終わり、ではありません。
災害はいつ起こるかわからないからこそ、継続的な意識と準備が大切です。
その点、ハイキングやキャンプは「楽しみながら防災力を高められる」最適な手段です。
新しい装備を試す、違う季節に挑戦してみる──
そんな小さな体験の積み重ねが、非常時の力になります。
趣味が備えになる時代へ
あなたの趣味が、誰かの命を守る備えになる。
これは決して大げさな話ではありません。
ハイキングで得た経験、装備、知識。それらは、いざという時、あなた自身や大切な人を守るための力になります。
今日からその視点で、歩き出してみませんか。