不安やイライラは「気のせい」じゃない?マグネシウムが心を支える理由

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気分の揺らぎに、栄養が関係しているかもしれません

「最近なんだかイライラする」「些細なことで不安になる」「夜、なかなか寝つけない」――
そんな日が続くと、自分の性格やメンタルに問題があるのかと不安になりますよね。
でも実は、こうした心の不調に栄養の偏りが関係しているケースもあるのです。
なかでも注目されているのが、マグネシウムというミネラル。
私たちの体にとって欠かせないこの成分が、不足すると心のバランスにも影響を及ぼします。

マグネシウムは「天然の精神安定剤」

マグネシウムは体内のさまざまな働きを支える大切なミネラルです。
筋肉や骨の健康に役立つだけでなく、神経の働きやエネルギーの産生にも関わっており、とくに神経伝達のバランスを整える役割を果たしています。
脳が過敏になりすぎるのを抑え、ストレスへの過剰反応を防いでくれるため、「天然の精神安定剤」とも呼ばれています。
マグネシウムが足りないと、脳のブレーキが利かなくなり、不安感やイライラが強く出やすくなるのです。

不足が引き起こす心と体の変化

マグネシウムが不足すると、心だけでなく体にも変化が現れます。
不安感、抑うつ、感情の起伏が激しくなる、集中力の低下、睡眠の質の低下といった不調がその一例です。
こうした症状は、単なる気のせいではなく、体のミネラルバランスが乱れているサインかもしれません。
とくにストレスが多い人、偏った食事や加工食品中心の食生活をしている人は、マグネシウムが不足しやすくなります。

どんな食べ物から摂ればいい?

マグネシウムは、自然な食品に多く含まれています。
代表的なものには、ナッツ類(アーモンドやカシューナッツ)、葉物野菜(ほうれん草や小松菜)、海藻(ひじきやわかめ)、豆類や大豆製品、魚介類、キノコなどがあります。
こうした食品を毎日の食事に取り入れることで、マグネシウムの摂取量を増やすことができます。
逆に、インスタント食品や精製された穀類中心の食生活では、マグネシウム不足が進みやすくなります。

食べ方の工夫と生活習慣で吸収率をアップ

マグネシウムを効率よく摂るには、ちょっとした工夫も必要です。
たとえば、カルシウムの多い乳製品や、コーヒー・紅茶に含まれる成分はマグネシウムの吸収を妨げることがあります。
これらは摂取のタイミングをずらすことで影響を減らせます。
また、ストレス過多や腸内環境の乱れも吸収の妨げになります。
発酵食品や食物繊維を積極的に摂り、腸を整えることも大切です。
必要に応じてサプリメントの利用も検討できますが、摂りすぎには注意し、専門家のアドバイスを参考にしましょう。

心の不調を感じたら、まず食事を見直すことから始めてみましょう。

マグネシウムは目立たない存在かもしれませんが、心を穏やかに保つためにとても大切な栄養素です。
バランスのとれた食事、丁寧な生活、そして小さな体調の変化に気づくこと――
その積み重ねが、より健やかな毎日へとつながっていきます。

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