もしかしてそれ、ストレスのサイン?
朝から体が重く、集中力が続かない。
最近ちょっとしたことでイライラしたり、寝つきが悪かったり…。
こうした心身の不調は、もしかすると“慢性的なストレス”が関係しているかもしれません。
ストレスは誰にとっても避けられないものですが、その蓄積が続くと、心にも体にもさまざまな影響を及ぼします。
まずは、ストレスが体の中でどんな反応を起こしているのか、そのメカニズムを知ることが対策の第一歩です。
ストレスは体内で何を起こすのか?
人はストレスを感じると、自律神経が刺激され、「闘争・逃走反応」と呼ばれる生理的なスイッチが入ります。
脳や副腎からホルモンが分泌され、心拍数が上がったり、筋肉に血液が集まったりすることで、体は緊急事態に備えようとします。
これはもともと命を守るための反応ですが、これが長く続くと逆に体を疲弊させます。
気分の落ち込み、不眠、食欲不振、あるいは消化不良や便秘など、さまざまな不調が現れることがあります。
実際、ストレスはホルモンバランスや神経、そして腸内環境にも強く影響しているのです。
食事でストレスに強くなる
ストレスを受けると、体の中ではビタミンCやマグネシウムなどの栄養素が多く消費されます。
これらは神経の安定やホルモンの調整に重要な役割を果たすため、不足すると気分の不安定や疲労感につながります。
たとえば、ビタミンCはピーマン、ブロッコリー、イチゴ、キウイなどに豊富です。
熱に弱いため、生のまま食べたり、蒸し調理で摂るのがおすすめです。
マグネシウムは玄米、海藻、豆類などから摂取できます。
どちらもこまめに摂ることが大切です。
さらに、腸内環境を整えることもポイント。腸は「第2の脳」とも呼ばれ、ストレスに密接に関わっています。
発酵食品や水溶性食物繊維を取り入れ、善玉菌が働きやすい環境を整えることが、メンタルケアにもつながります。
生活習慣を見直すだけでも違う
食事と並んで大切なのが、毎日の過ごし方です。
まず意識したいのは「良質な睡眠」。
スマホやパソコンの光を避け、ぬるめのお風呂や深呼吸などで体をリラックスさせると、眠りの質が高まります。
また、散歩や軽い運動は、自律神経のバランスを整え、ストレスホルモンの分泌を抑える効果があります。
さらに、自然に触れる時間も有効です。
日差しを浴びる、風を感じる、鳥の声を聞く――
こうした“自然のゆらぎ”が心の緊張をやわらげてくれます。
小さなことですが、水分補給の質にも目を向けてみましょう。
ミネラルを含んだ水は、栄養素の吸収や代謝にも関わります。
また、甘いものやアルコール、加工食品に偏った食事は、ストレス耐性を下げる要因になりかねません。
「できること」から始めてみる
ストレスの原因を完全に取り除くことは難しくても、自分の体をケアする習慣を持つことはできます。
大切なのは、無理なく、できることから始めることです。
たとえば、「朝食に果物をひとつ追加する」「寝る前にスマホを見ない時間を10分作る」「天気のいい日に少しだけ日光を浴びる」といったことでも、体と心は確実に変わっていきます。
ストレスに負けない心は、特別なことではなく、日々の食事や生活の積み重ねから育ちます。
まずは、自分自身の心と体の声に耳を傾けるところから始めてみましょう。
きっと、思っている以上に、変化はすぐ近くにあります。