地震発生、その瞬間あなたは動けますか?

防災サバイバル

突然の揺れ、その時あなたはどう動く?

ある日、通勤中の電車の中で。
あるいは、子どもと遊んでいる休日の午後。
そんな何気ない日常の最中に、地震は突然やってきます。
日本に暮らす私たちは、いつどこで大きな地震に襲われてもおかしくない環境にいます。
だからこそ、地震が起きた「その瞬間」に、すぐに正しい行動が取れるかどうかが命を左右します。

揺れを感じた時に大切なのは、「姿勢を低くする」「頭を守る」「動かずにじっとする」という3つの基本行動です。
転倒や落下物による怪我を防ぐためにも、この動きが自然にできるよう、普段から意識しておくことが大切です。

場所ごとに変わる、安全確保の方法

地震の被害を減らすには、いる場所に応じた行動が求められます。

屋内では、まず机の下に身を隠して頭を守りましょう。
ガラスの飛散や家具の転倒にも注意が必要です。
揺れが収まるまで無理に動かず、自分の安全を確保することを優先してください。
火を使っている最中でも、揺れの中で火を消そうとするのは危険です。

エレベーターに乗っていたら、すべての階のボタンを押し、止まった階で速やかに降りましょう。
劇場や地下街では、座席の間にうずくまって頭を守る、落下物から距離を取るなど、冷静な判断が必要です。

屋外では、ブロック塀や自動販売機、窓ガラスのある建物など、倒壊や落下のリスクから離れましょう。
鞄や腕などで頭を守り、安全な場所へ身を寄せてください。

車の運転中は徐々に減速し、道路の左側に停車して揺れが収まるまで待ちましょう。
避難が必要なときは、車を邪魔にならない場所に移動させてから行動します。

家族や弱者と避難するために

家族に小さなお子さんや高齢者、障害のある方がいる場合には、それぞれに合った避難方法を事前に考えておくことが重要です。
たとえば、子どもをどう守るか、介助が必要な方をどう誘導するか、役割分担をしておくことで、混乱の中でも冷静な行動がしやすくなります。

また、地域で開催される避難訓練に家族全員で参加することで、体で覚える経験が備えとなります。

日頃の備えが命を守る

地震の揺れだけでなく、その後に起こる火災や避難生活に備えることも欠かせません。

自宅では、家具をL字金具や突っ張り棒で固定し、重いものを寝室付近に置かない工夫をしましょう。
ブレーカーの位置を確認し、揺れが収まったら通電火災を防ぐために電源を落とすことも重要です。

非常持ち出し袋は、水・食料・常備薬・モバイルバッテリー・簡易トイレなど、最低3日分を目安に準備しておきましょう。
玄関付近など、すぐ手に取れる場所に置き、家族全員で場所を共有しておきます。

避難所ではプライバシーの確保や感染症対策も必要です。
マスクや消毒液なども忘れずに備えておくと安心です。

正しい情報と冷静な判断が命をつなぐ

災害時にはSNSやネット上に多くの情報が飛び交います。
中には誤情報やデマも含まれているため、混乱を避けるには正しい情報源を日頃から確認しておくことが重要です。

自治体の防災アプリ、NHK、防災科研など、信頼できる情報を受け取れる環境を整えておきましょう。

そして何よりも、「自分だけは大丈夫」と思い込まないことが大切です。
正常性バイアスや凍り付きといった心理的反応は誰にでも起こります。
それを理解した上で、「想定外を想定する」準備が、災害時の冷静な判断につながります。

今すぐできる、地震への小さな備え

地震はいつどこで起きるかわかりません。けれど、今すぐできる備えはたくさんあります。
家具の固定を見直す。避難経路を確認する。家族と話し合う。
それだけでも、未来の自分と大切な人を守る一歩になります。

防災は、難しいことではありません。
「今日できること」を積み重ねて、備える力を育てていきましょう。

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